センブリについてです。
2007/10/11 日記<センブリ>
センブリ
センブリ(千振)はリンドウ科センブリ属の二年草で薬草として利用される。学名''Swertia japonica'' (シノニム''Ophelia japonica'')。生薬名は当薬(とうやく)。
特徴
草丈は5〜40cm。茎の太さは1〜2mmで断面は四角く、根元から数本に別れて生える。1〜3cmほどの細長い線形の葉が対生する。山野に自生し、発芽した芽がそのまま越冬し、翌年の9〜11月頃に多数の花を咲かせる。花は五弁で、白く縦に紫色の線がある。薬には開花期の全草を用いる。薬効は、胃腸虚弱、下痢、腹痛、脱毛など。薬局方|日本薬局方に収載されている苦味チンキの材料のひとつである。センブリの由来は「千回振出してもまだ苦い」ということからつけられたとされている。その由来の通り非常に苦味が強く、最も苦い生薬(ハーブ)といわれる。
苦味成分はスエルティアマリン、スエロサイド、アマロゲンチン、アマロスエリン、ゲンチオピクサロイド、などの苦味配糖体(くみはいとうたい)である。中でもアマロスエリンは天然物で屈指の苦い物質である。センブリは日本固有の生薬であり、漢方薬には用いられない。観光地の土産物店などで、乾燥したものが売られていることを見かけるが、本品は医薬品と見なされるので、薬事法の許可無く販売することは薬事法違反になる。
「センブリ」にまつわる話
ドクダミやゲンノショウコと共に有名な薬草ではあるが、上記の通り、日本固有の植物であり、生薬名「当薬」も和語である。当薬を胃薬に用いるようになったのは、蘭学に影響しているといわれている。シーボルトが、近江路の製薬所で俵に入ったセンブリを「ゲンチアナ」と間違えたという有名な逸話があるが、ヨーロッパでは、ゲンチアナのような苦い薬を、胃腸薬に使用していた。しかし、上記の苦味配糖体以外には、特に薬効成分は含まれておらず、苦味が舌を刺激して、食欲増進などに効果があると言われるほかには、特に胃の疾患には効果が無い。それでも胃の万能薬としてもてはやされているのには、「苦ければ胃によく、漢方薬である」という誤解が氾濫しているからだと考えられる。
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